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鉄鋼スラグ製品の多くは、環境面での優位性や長年の使用実績が高く評価され、2001年に施行された「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)の公共工事における特定調達品目(環境負荷低減に資する製品等)に指定されています。
サンドコンパクションパイル工法における天然砂(海砂、山砂)の代替として使用する地盤改良用製鋼スラグは、自然環境の保護、破砕時に使用される燃料削減とCO2削減効果が認められ、2004年度に特定調達品目に指定されました。
特長 |
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- 内部摩擦角がφ≧40°と大きい。
- 粒子密度、単位体積重量が大きい。
用途 |
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- サンドコンパクションパイル工法(SCP)用材料
- プレローディング用材料
- 中仕切り堤用材料
- 置換工法用材料
品質および各物性値 |
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粒子密度
製鋼スラグの粒子密度は概ね3.3〜3.6g/cm3です。
単位体積重量(kN/m3)
製鋼スラグの単位体積重量は概ね次の値です。
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密な状態 |
ゆるい状態 |
湿 潤 |
23.0 |
21.0 |
水 中 |
16.0 |
14.0 |
粒度
製鋼スラグの粒度は、概ね次の範囲にあります。
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37.5mm |
26.5mm |
19.0mm |
4.75mm |
2.00mm |
0.425mm |
0.075mm |
通過重量百分率
(%) |
95〜100 |
90〜100 |
55〜100 |
16〜65 |
5〜50 |
0〜30 |
0〜10 |
力学的性質(せん断特性) |
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全国15製造所の製鋼スラグの品質調査結果では、内部摩擦角φは40°以上が得られています。
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相対密度と内部摩擦角および粘着力の関係 |
工事施工状況 |
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設計・施工 |
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SCP工法の設計
(「港湾工事用製鋼スラグ利用手引書(平成12年3月)」沿岸開発技術研究センターによる)
- 製鋼スラグを天然の材料と同様の粒状材料として扱うものとし、設計に用いる製鋼スラグの内部摩擦角φは35°を標準とする。
- 砂質土地盤を締め固める場合は、対象地盤の特性および施工方法の特徴を十分に検討し、適切に行う。
- 粘性土地盤を対象とする場合は、高置換率(原則として置換率70%以上)の改良に適用するものとする。
SCP工法の施工例
- 広島港において、施工された高置換率の海上SCP施工箇所の断面を図に示します。
- 施工も順調で、現場で採取した不撹乱試料で40°以上の内部摩擦角が得られております。
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製鋼スラグSCPの不撹乱試料による試験結果(施行後6ヵ月)
試料 |
内部摩擦角φ |
製鋼スラグ |
S-1 |
40.1° |
S-2 |
48.5° |
一般海砂(参考) |
30°〜 35° |
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中仕切堤の施工例
- 岡山県玉島沖人工島の中仕切堤に用いられました。
- 施工後直ちにトラフィカビリティーが確保され、また小さな断面で築堤できるため少量でよく、経済的です。
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山土 |
製鋼スラグ |
築堤断面 |
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施工性 |
軟弱土の排除効果希薄
トラフィカビリティー不良 |
軟弱土の排除効果大
トラフィカビリティー良好 |
安定性 |
圧密沈下の可能性大 |
良 好 |
経済性 |
土量 879m3/m |
スラグ量 397m3/m |
評価 |
× |
○ |
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実績
用途 |
施主 |
期間 |
使用量 |
備考 |
サンドコンパクション用材 |
日本住宅公団 |
S.56 |
200千t |
東京都江戸川区 |
プレローディング用材 |
運輸省 |
S.60〜H.5 |
2800 |
羽田空港沖合展開 |
中仕切堤用材 |
岡山県 |
H.6〜H.7 |
500 |
岡山県玉島沖人工島 |
サンドコンパクション用材 |
名古屋港管理組合 |
H.9〜H.10 |
125 |
名古屋港鍋田埠頭 |
サンドコンパクション用材 |
広島県 |
H.9〜H.15上期 |
4000 |
広島港 |
サンドコンパクション用材 |
国土交通省 |
H.13 |
500 |
大竹港 |
地盤改良用製鋼スラグ関連資料
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