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鉄鋼スラグ製品の多くは、環境面での優位性や長年の使用実績が高く評価され、2001年に施行された「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)の公共工事における特定調達品目(環境負荷低減に資する製品等)に指定されています。
天然砂(海砂、山砂)、天然砂利、砕砂や砕石の代替として使用する高炉スラグ骨材は、自然環境の保護、破砕加工時に使用される化石燃料削減とCO2削減効果が認められ、2002年度に特定調達品目に指定されました。

コンクリート用高炉スラグ粗骨材 |
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スラグ粗骨材2005 |
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スラグ粗骨材2005ストックヤード |

特長

- 高炉スラグ粗骨材は、溶解シリカ量が少なく、アルカリ骨材反応が起こらない骨材です。
- 粘土、有機不純物といった有害物質を含んでおりません。
- 天然骨材と同様にご使用いただけます。

種類

- コンクリート用骨材として、土木・建築用に幅広く利用されています。

種類 |
粒の大きさの範囲(mm) |
記号 |
4005 |
40〜5 |
BFG40-5 |
4020 |
40〜20 |
BFG40-20 |
2505 |
25〜5 |
BFG25-5 |
2005 |
20〜5 |
BFG20-5 |
1505 |
15〜5 |
BFG15-5 |

品質規格(JIS A 5011-1)

項 目 |
高炉スラグ粗骨材 |
区分L |
区分N |
分 類 |
絶乾比重 |
2.2以上 |
2.4以上 |
吸水率(%) |
6.0以下 |
4.0以下 |
単位容積質量(kg/L) |
1.25以上 |
1.35以上 |
化学成分 |
酸化カルシウム(CaOとして) |
45.0以下(%) |
全硫黄(Sとして) |
2.0以下(%) |
三酸化硫黄(SO3として) |
0.5以下(%) |
全鉄(FeOとして) |
3.0以下(%) |
水中浸せき |
亀裂、分解、泥状化、粉化などの現象があってはならない。 |
紫外線照射 |
発光しないか、または、一様な紫色に輝いていなければならない。 |

コンクリート用高炉スラグ粗骨材の使用にあたってのポイント

- 高炉スラグ粗骨材はコンクリートは、AEコンクリートにしてご使用ください。
- ポンプ施工等どのような施工条件にも適用できます。骨材表面は湿った状態に貯蔵管理してください。
- コンクリートの空気量を測定する際の骨材修正係数は、川砂利・砕石などより1〜2%大きくなります。
- スラグ粗骨材を使用する際、その品質変動については通常の管理状態にある砕石・川砂利を用いたコンクリートの変動係数を見込めば十分です。
- 高炉セメントを用いた場合と同様に、養成後表面に青みが出ることがありますが、強度や耐久性には影響なく、数日空気に触れれば消えます。

高炉スラグ粗骨材コンクリートの性状

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砕石置き換え率と単位水量及び圧縮強度 |
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高炉スラグAEコンクリートの乾燥収縮 |


高炉スラグ粗骨材コンクリートを用いた主な施工例

構造物の名称 |
施工 年次
S:昭和
H:平成 |
所在地 |
施主 |
高炉スラグ粗骨材の品質 |
セメント の種類 |
コンク
リートの
施工量 (m3) |
備考 |
種類 |
絶乾 比重 |
吸収率 (%) |
単位 容積
質量 (%) |
姫路LNG 施設関連ケーソン |
S52 |
姫路市 |
関西電力 |
2005B |
2.52 |
3 〜3.5 |
1.45 |
高炉B |
79,000 |
|
京浜製鉄所 扇島2期工事 |
S52 〜S53 |
川崎市 |
NKK |
2005B |
2.59 |
2.79 |
1.47 |
高炉B |
667,000 |
|
2005B |
2.59 |
2.79 |
1.47 |
高炉、ポルト |
消波ブロックケーソン
上部工その他 |
S60 〜S63 |
鹿島町 |
運輸省 |
2005B |
2.43 〜2.53 |
2.16 〜3.22 |
1.38 〜1.43 |
高炉、ポルト |
200,000 |
|
トヨタスチールセンター |
S59 |
東海市 |
トヨタ スチール |
2005B |
2.50 |
2.55 |
1.45 |
高炉セメント |
171,400 |
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2005B |
2.44 |
3.54 |
1.52 |
高炉セメント |
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2005B |
2.48 |
2.38 |
1.50 |
高炉セメント |
|
2005B |
2.57 |
2.12 |
1.58 |
高炉セメント |
|
千葉製鉄所 NA岸壁工事 |
S60 |
千葉市 |
川崎製鉄 |
2005B |
2.52 |
1.89 |
1.47 |
高炉セメント |
13,600 |
|
新日本硝子(株) 姫路工場 |
S63 |
姫路市 |
新日本硝子 |
2005B |
2.52 |
3 〜3.5 |
1.45 |
高炉B |
20,000 |
|
オートクレープ 設備基礎 |
S63 〜H1 |
川崎市 |
シボレックス |
2005B |
2.47 |
3.15 |
1.45 |
高炉、ポルト |
5,970 |
|
東京湾横断道路 地下連続壁実験工事 |
S63 〜H1 |
横浜市 |
東京湾
横断道路 |
2005B |
2.48 |
3.34 |
1.46 |
高炉、ポルト |
550 |
|
2005B |
2.48 |
3.34 |
1.46 |
高炉、ポルト |
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和歌山製鉄所 シームレス工場建設 |
H6 〜H7 |
和歌山市 |
住友金属
工業 |
2005N |
2.57 |
2.50 |
1.54 |
高炉、ポルト |
162,000 |
粗骨材 使用数量 ベース |
ユニバーサルスタジオ
建設工事 |
H11 〜H12 |
大阪市 |
USJ |
2005N |
2.56 |
2.77 |
1.51 |
高炉、ポルト |
27,500 |
粗骨材 ベース |
東京電力 富津火力発電所 増設工事 |
H11 〜H13 |
富津市 |
東京電力 |
2005N |
2.52 |
2.68 |
1.45 |
高炉、ポルト 三成分系 |
53,180 |
粗骨材 使用数量 ベース |

コンクリート用高炉スラグ細骨材 |
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特徴

- 高炉水砕スラグを軽破砕して粒度を調整した工業製品であり、品質のバラツキが少なく、コンクリートに有害となる塩化物、ごみ、どろ、有機物などが含まれていない良質な骨材です。
- アルカリ骨材反応を起こす恐れはありません。
- 所定の規格内に品質管理されているため、天然細骨材の粒度の改善や、塩化物含有量の低減などを目的に混合利用することにより、良質なコンクリートが得られます。
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高炉スラグ細骨材 |
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種類・品質(JIS A 5011-1より抜粋)

・粒度による区分

区分 |
粒の大きさの範囲(mm) |
記号 |
5mm高炉スラグ細骨材 |
5.0以下 |
BFS55 |
2.5mm高炉スラグ細骨材 |
2.5以下 |
BFS2.5 |
1.2mm高炉スラグ細骨材 |
1.2以下 |
BFS1.2 |
5〜0.3mm高炉スラグ細骨材 |
5〜0.3 |
BFS5〜0.3 |

※粗粒率は、購入時に製造業者が提出した見本品について試験して求めた粗粒率と±0.20%以上変化しないこと。

・化学成分および物理的性質

項 目 |
測定値 |
化学成分 |
酸化カルシウム(CaOとして) |
% |
45.0以下 |
全硫黄(Sとして) |
% |
2.0以下 |
三酸化硫黄(SO3として) |
% |
0.5以下 |
全鉄(FeOとして) |
% |
3.0以下 |
絶乾密度 |
g/cm3 |
2.5以上 |
吸水率 |
% |
3.5以下 |
単位容積質量 |
kg/ℓ |
1.45以上 |

・粒度

区 分 |
ふるいの呼び寸法 |
ふるいを通るものの質量百分率(%) |
10 |
5 |
2.5 |
1.2 |
0.6 |
0.3 |
0.15 |
5mm高炉スラグ細骨材 |
100 |
95〜100 |
80〜100 |
50〜90 |
25〜65 |
10〜35 |
2〜15 |
2.5mm高炉スラグ細骨材 |
100 |
95〜100 |
85〜100 |
60〜95 |
30〜70 |
10〜45 |
2〜20 |
1.2mm高炉スラグ細骨材 |
- |
100 |
95〜100 |
80〜100 |
35〜80 |
15〜50 |
2〜20 |
5〜0.3mm高炉スラグ細骨材 |
100 |
95〜100 |
65〜100 |
10〜70 |
0〜40 |
0〜15 |
0〜10 |

コンクリート用高炉スラグ細骨材の使用にあたってのポイント

- 高炉スラグ細骨材は、天然骨材と同様、混合もしくは単独でご使用いただけます。
天然骨材との混合では、20〜60%の配合が一般的です。
- 夏期の高温時には固結する場合があるため、長期保存を控える必要があります。
- 詳細については、(社)土木学会「高炉スラグ骨材コンクリート施工指針」および(社)日本建築学会「高炉スラグ細骨材を用いるコンクリート施工指針・同解説」をご覧ください。

コンクリートの特性

高炉スラグ骨材のアルカリ骨材反応

高炉スラグ細骨材は、溶融シリカ量が少なく、
それ自体はアルカリ骨材反応を起こしません。
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乾燥収縮

コンクリートの乾燥収縮は、川砂を使用したものと
比較して同等か、もしくはやや小さい傾向があります。
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出典:鐵鋼スラグ協会実験データ |
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出典:高炉スラグ細骨材を用いたコンクリートの設計施工指針(案)土木学会 |

圧縮強度

高炉スラグ細骨材を用いたコンクリートの強度は、海砂を用いたものと同等あるいは、それ以上の値が得られます。

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出典:高炉スラグ細骨材を用いたコンクリートの設計施工指針(案)土木学会 |

関連規格・指針等一覧

JIS A5011-1 |
コンクリート用スラグ骨材 第1部:高炉スラグ骨材(2003年改正) |
JIS A5308 |
レディミクストコンクリート(2009年改正) |
建設省住宅局 |
建築基準法施行令による材料認定 高炉スラッグ細骨材(1983年) |
(社)日本建築学会 |
高炉スラグ細骨材を用いるコンクリート施工指針・同解説(1983年) |
(社)土木学会 |
高炉スラグ骨材コンクリート施工指針(1993年改訂) |

コンクリート用骨材関連資料
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