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製鉄の副原料「石灰石」がルーツ |
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一見製鉄とは関係がないように思われる石灰石は、製鉄プロセスにおいて必要不可欠な副原料です。
鉄を還元する際には、鉄鉱石に含まれるシリカやアルミナ(Al2O3)などの鉄以外の成分を取り除く必要があります。
石灰石を加えるとそれらの成分と溶融し融点が下がるため、鉄と分離・回収しやすくなり、この回収物が鉄鋼スラグとなります。

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石灰石 |

鉄鋼スラグが生まれる過程 |
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鉄鋼スラグは、高炉で鉄鉱石を溶融・還元する際に発生する高炉スラグと、鉄を精錬する製鋼段階で発生する製鋼スラグに大別できます。
高炉スラグは、鉄鉱石に含まれるシリカなどの鉄以外の成分や還元材として使われるコークスの灰分が、副原料の石灰石と結合したものです。比重が銑鉄よりも小さく、溶融状態では銑鉄の上になるため容易に分離・回収できます。
製鋼スラグは、高炉で生まれた銑鉄を、靭性、加工性の高い「鋼」にする製鋼工程で生成されます。石灰などの副原料を加えて酸素を吹き込み、銑鉄に含まれる炭素やリン、硫黄などを取り除き、粘り強い鋼に精錬するときに生まれた酸化物が製鋼スラグとなります(転炉系)。また鉄スクラップを溶融・精錬した際にも製鋼スラグは生成されます(電気炉系)。


鉄鋼スラグ製品の製造フロー |
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