■審査委員長 / 中村征夫 (水中写真家)
今年度もたくさんの素晴らしい作品が集まりました。しかも、鉄鋼スラグ製品のことを理解したうえで描かれていることを強く感じました。
大人の部については若い方の応募による入賞作品が多かったですね。中でも最優秀作品は太陽の光がさしこむ中、建ち並ぶビル群と自然、そしてたくさんの生き物たちが一体となり暮らしていく。その流れるような動きを感じさせるユニークなタッチは見事だと思いました。
子供の部では、海の環境改善に役立つスラグ製品を、自然へのプレゼントとして描いてくれた作品に胸を打たれました。たくさんの色使いで動物たちの住む自然界と私たちの住む環境を、共に生きられる理想郷としてイメージを膨らませ、描かれている作品が多く見受けられました。
また、受賞作品の中には水の中に自分の手を思わず浸している作品もありました。汚れのないきれいな水だからこそ手を入れたい、多くの生きものが育まれる水域であってほしい、そんな気持ちが表れている素晴らしい作品であり、とても斬新でこれまでになかった描き方だなと感じました。
全体としては、これまでと違った「迫力」と「動き」、さらに「メッセージ性」に富む作品も多く寄せられて大変良かったと思います。
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