温暖化対策

温暖化対策

地球温暖化対策推進法に基づき策定された京都議定書目標達成計画及び後に策定された地球温暖化対策計画には一貫して、「非エネルギー起源二酸化炭素」の削減対策として「混合セメントの利用拡大」が織り込まれています。2030年度温室効果ガス削減目標(2013年度比▼46%)を受け同計画は改定されましたが、同様の内容が記載されています(2021年10月22日閣議決定)。

最近では、日本で生産される混合セメントのほとんどが高炉セメントですので、計画実現には高炉セメントの利用拡大が不可欠です。
(環境省ホームページ参照)

各セメントの国内販売比率(2020年度実績)

地球温暖化対策計画より抜粋

セメントの中間製品であるクリンカに高炉スラグ等を混合したセメントの生産割合・利用を拡大する。
また、グリーン購入法に基づく率先利用の推進により、国などが行う公共工事において混合セメントの率先利用を図る等、混合セメントの利用を促進する。

混合セメントの普及拡大方策に関する検討

高炉セメントの生産量は、ここ数年横ばいが続いています。経済産業省では、高炉セメントに代表される混合セメントの普及拡大に向けた次の4つの方向性を示し、2030年までのロードマップを提供する報告書を取りまとめました。要点は次の通りです。

  • 混合セメント利用の普及・啓発
  • 混合セメントの環境価値を評価する仕組みづくり
  • 供給側が混合セメントを供給しやすい環境づくり
  • 混合セメント利用の普及拡大に向けた基盤整備

(経済産業省-混合セメントの普及拡大方策に関する検討-報告書)

高炉セメントによるCO2削減効果

高炉セメントの生産による年間CO2削減量はおよそ360万tです。この数字は秋田県内の森林(84万ha)によるCO2吸収量(342万t)や、愛知県内の戸建住宅(156万戸)に太陽光発電を設置した場合のCO2削減量(259万t)と同等の量です。